比屋久製鉄遺跡(びやくせいてついせき)は、鹿嶋市の南東部の鹿嶋市木滝比屋久内にあります。
子供の頃は「かしまカルタ」で「鉄をきたえて三千年」と覚えさせられた記憶があります。
『常陸国風土記』には「国司の采女朝臣が佐備大麻呂などを率いて若松の浜で砂鉄を取って剣を造った」とあります。
比屋久製鉄遺跡(びやくせいてついせき)は海から約2kmほどの場所にあり、浜で取った砂鉄を用いて鉄を作った “大鍛冶 ”の場所であると考えられています。
昭和 56 年の発掘調査の結果から谷から、吹き上げる風を利用した平安時代後期の半地下式の構造の炉を持つ”たたら製鉄”遺跡と考えられており、出土した鉄くず(鉄滓)を科学分析したところ砂鉄が原料であったことがわかっています。
昭和30年代に和島誠一博士によって現地調査が行われ、当時,関東地方における製鉄遺跡として考古学の概要書などで広く全国に紹介されました。
昭和57年に遺跡の一部が市の指定史跡に指定されています。